7月のレッスンもお越しいただきありがとうございました!4回目となる今回は、「ウォッシングマシーン」をテーマに皆さんに苦しんでもらいました(微笑)
実は今まで強調してきた「足の裏」だったり、アップの取り方だったりの集大成がこの「ウォッシングマシーン」であると考えています。基礎の積み上げがしっかりできていれば、すんなり理解できる内容ですし、なぜレッスンでアップをやらせるのかが納得できると思います。
今回はソウルステップの「ウォッシングマシーン」について深堀していきます!
前提はやはり足の裏
2023年入って、全人類で「足の裏」という言葉を一番多く発したのはこの私です(断言)。いやだって、まじで大事なんだもん。私自身それを意識したことで見え方が変わったんだもん。唐突にインドに一人旅行って「人生変わったわ~」とかほざく大学生より世界観変わった自信あります。
足の裏が大事だというのは、私のフォロワーなら今更聞く必要もないと思いますが、リズムの出発点がこの足の裏から始まるからです。膝や腰、胸でリズムをとることもできるのですが、足裏のリズムが無いと、膝はただのスクワットになってしまいますし、腰や胸はアイソレを一定間隔で繰り返す人になってしまいます。アップ時に足の裏で床を踏むことで、体全体にリズムが生まれてそれに付随して各部位もよりリズミカルに見えるという仕組みです。
もう一つ、足の裏で抑えておきたい働きとして、重心のコントロールが挙げられます。ツーステップなどの動きは、足を動かしているように見えて、実際は足の裏で重心を動かして、倒れないように足が重心の行き先に先回りしているのです。普段、歩いているときも足を前に出して進んでいるのではなく、重心を前に移動させて足がそれを前で支えている状態なのです。皆さんは歩行していると思っているその動作は前に倒れにいってはそれを足で支えているを繰り返しているのです。
ダンスをしていると、目先の大きな動きに捕らわれがちですが、その大きな動きをリズムを入れて実現させているのはこの「足の裏」の働きが大きく貢献していると考えています。普段のアップでリズムをとる練習や技の練習の際にも足の裏はどのように機能しているかを考えることで、自然なシルエットになったり、リズムが途切れづらかったりします。特に「ウォッシングマシーン」は上記のリズムの出発点と重心コントロールの働きをうまく駆使することで、「なんだかキモイな」みたいな皆さんが一度は抱くであろう漠然とした悩みから解消されると思います。
ウォッシングマシーンの押さえておきたいポイント3選
「あしながおじさん」ならぬ「あしうらおじさん」の語りはここまでにして、実際にウォッシングマシーンで意識しておきたいポイントをご紹介します。
アイソレよりもアップであること
見た目的に胸とか腰が強調されてるものですから、アイソレの精度にこだわる人が結構いると思いますが、そうではない(断言)。あくまでその根底にはアップがあり、アップをベースにアイソレで体をコントロールしているような意識が重要になります。
アップをしながら胸を斜め前に、腰は胸とは正反対の斜め後ろにそれぞれ出しています。その動作を左右交互に行うのですが、特に胸を斜め前に出すという動作は、胸そのものを出しているというよりも、背中の筋肉を使って後ろから胸を押し出している感覚に近いです。この背中で押し出している感覚がダブルアップと同じような感覚で出せると足の裏のリズムと自然に馴染むのではないでしょうか(※実際にダブルアップを使っているわけではなく、ダブルアップのようなリズムどりを意識してほしいという意味です)。
余裕があれば、ただのアップリズムのような単調な感じではなく、アイソレを使ってジンワリ粘りながらアップをすると全体的な重みが生まれると思います。その粘り具合も音楽や気分によって変えていくことで、同じ技の中でも表現の幅が生まれると思います。
肩で行くな。体で行け。
アップがベースであることを理解して感覚が掴めたら、次にアイソレの精度も意識していきましょう。パッと見た目はどうしても体が斜め前に動いている印象が強いので、体を無理やり使おうとすると肩が先行して前に出てしまいがちです。前述のとおり、胸を起点として体全体を斜め前に押し出すようにしましょう。肩だけが先行して前に出ると、シルエットが不細工になるのはもちろん、背中で押し出している感覚と腰で引っ張ってバランスをとることをしなくなってしまうので、動きに奥行きがなく軽い印象が生まれてしまいます。体全体で行くと重心が崩れてしまって前に進んでしまいそうですが、そこを足の裏と腰で体と逆方向に引っ張ってあげることでカバーできるようになります。
以前の記事で「体の頂点になる部分でシルエットが決定する」と言っておりました(※この記事でそんなこと言ってた)。肩は体の頂点なのではないかと考える方もいらっしゃるでしょうが、それはあくまで動かしている部分の頂点に限定しての話です。ウォッシングマシーンでは肩は動かさない部位であり、体の頂点という考え方からは外れるので、胸と腰の位置が重要になってきます。ウォッシングマシーンは頂点が少ない部類のステップに入りますが、実はこの頂点でシルエットの良し悪しが決まってしまう理論は、頂点が少なくなればなるほどシルエットをかっこよく見せるのが難しくなると考えています。手を加えるところが少ないので少ない頂点が確実なポジション取りをしなくてはならないからです。「ここにある大根を好きな方法で食べていいよ!」っていわれたら、おでんにしてもいいし、お漬物にしてもいいし、大根おろしで何かにかけてもいいですけど、「材料は大根だけ!調味料は醤油だけ!」とかいわれたら、黙って醤油かけて食うしかないわけです。せいぜい醤油をかける量しか決定権がこちらにないのです。大根に生殺与奪の権を握られてるわけです(?)
足の裏をもう一つ足すとオシャ
ここからは伊藤家の食卓も腰抜かすほどの裏技なのですが、体を逆方向に入れ替えるときに、踏んだ足をもう一度かかとを引き上げて再度踏みます。要は同じ足で2回連続床を踏んでいる状態なのです。一発目は普通に入れ替えたときに踏むので足全体で床を踏みますが、2回目はかかとだけで踏んでいるのがポイントです。こうすることで体に入ってくるリズムが一つ増えてオシャレな仕上がりになります。って書いてますけど文章で表現するの難しくて今めっちゃ悶えてます。これ読んでわからなかったらDMして!
ここで強調しておきたいのは、「リズムを増やしたほうがいいよ!」と言っているわけではなく、「同じ技なのに自分の好きなように音数を増減して遊ぶ余地が生まれるのすごくない?」ってことを言いたいです。ロックダンスをしていると定型の技をやる機会が多いので、技の再現度だったり自己流のシルエットにしたりする能力が高い人は多いのですが、その技の中でリズムを足したり減らしたりっていう、俗に言う「遊び」ってやつをする人は少ないような気がします。私も含めて。ウォッシングマシーンのこの感覚がわかると、いろんな動作に対して、「スクービードゥの足入れ替えるときにもっと多くリズム入れられないかな?」とか「ストップアンドゴーで体引いたときにあえてリズム殺してみようかな」とかの発想のきっかけになると思います。なんのこっちゃってなってる人もわかる日が絶対来ます。
まとめ
今回は「ウォッシングマシーン」について深堀いたしました。アップや足の裏がしっかり使える前提であれば、難なくマスターすることができるでしょう。一見して複雑そうな物事も、ひとつひとつは基本的なものが合体してできているものです。ゆっくりじっくり自分のペースで基礎を積み上げて形にしていきましょう。「資産形成とウォッシングマシーンは時間をかけて形にしなさい」と死んだおじいちゃんも言っていました。嘘です。
最後までご精読ありがとうございました!!
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